玉依毘売命（たまよりひめのみこと）。「タマヨリ」とは神霊が憑依する乙女の意味です。玉依毘売命には、女性の子どもを生む能力という性的な要素が強く反映され、神婚によって神の子を宿したり、選ばれて神の妻になったりします。そういう巫女的霊能力のある女性を総称して玉依毘売命と呼びます。玉依毘売命と呼ばれる女神の中で一番有名なのは、山幸彦・海幸彦の話に登場する海神の娘の玉依毘売命で、子孫繁栄のシンボルとしての意味を強く感じることができます。

鳥之石楠船神（とりのいわくすふねのかみ）はイザナキとイザナミの夫婦神が生んだ船を司る神様です。出雲国譲り神話においてタケミカヅチノミコトの副神として出雲に降下し、事代主神を招く時の使者として派遣されたといわれます。

名前にある「鳥」「船」の結びつきについては、両方の形の相似による説、古代人が航海の際、鳥を船上に積み込んでいたとする説などがあります。

速秋津日子神／速秋津比売神（はやあきつひこのかみ／はやあきつひめのかみ）は、河が海へ注ぎこむ「水戸（みなと）」の神であり、禊の神です。速秋津日子神は河を、速秋津比売神は海を司ると言われています。

布刀玉命（ふとだまのみこと）は天岩屋戸神話に登場する神で、天照大御神を招き出す為、八尺の勾玉や八咫の鏡などを祭壇に飾り、児屋命が祝詞を奏唱するとき、布刀玉命が大きく立派な御幣を持つ重要な役割を担いました。神話世界が最初の祭りを執り行ったこの二神が、祭祀の家筋、中臣氏・忌部氏の先祖といわれています。

「日本の神様」という伝統的な存在と、iphoneケースという現代社会を象徴するようなアイテム。相容れないようにも思える2つの要素が見事に融合して いるのは、神様を今までにない豊かな色彩と独特のタッチで描くDenaliさんのイラストだからこそ。『日本の神様カード』の神々が、 そのままの魅力的なお姿で生まれ変わりました。

鮮やかなオレンジが一際輝く天照大御神（アマテラスオオミカミ）は、太陽そのもの。森羅万象を余す所無くつつみこむあたたかな光は、どんなときも私たちを照らし出してくれています。

力強く聡明な父を思わせる佇まいが特徴的な伊耶那岐命（いざなきのみこと）は、多様な青をたたえ、威厳にみちあふれています。

冥界で伊耶那岐命と伊耶那美命を取り持ったとされる菊理媛神（くくりひめのかみ）は謎に満ちたミステリアスな紫の湖を静かに泳ぎ、天の月を仰いでいます。

長い御髪は風邪にそよぎ、絹の様に透き通った滑らかで真っ白な肌には、真っ赤な紅と花飾りが映えています。言わずと知れた“絶世の美女”と言われる木之花佐久夜毘売（このはなのさくやひめ）は、深紅の着物に見を包み奥ゆかしく微笑んでいます。

神の代に存在した巫女のような女神。神霊（御霊みたま）の“依る”存在「タマヨリ」と呼ばれるこうした乙女は、美しい女性、妻、母などの象徴としてあらわされることも多くあります。

長寿の象徴であり、そこから深遠なる知恵を携えた神のような存在として崇められることも多い“亀”をモチーフに描かれている速秋津日子神／速秋津比売神（はやあきつひこのかみ／はやあきつひめのかみ）は、河から海へ注ぎ込む「水戸（みなと）」の神様であり、滝行に象徴されるような「禊」の神様でもあります。色とりどりに描かれる流れはきらめく河を表現しているかの様に、濃紺の海へと注ぎ込まれています。